ずっと気になっていたZINE。今回、思いきって「自分でも作ってみよう!」と動き出してみました。
この記事はプロ向けの解説というより、完全に「はじめて作った人の制作メモ」です。私がつまずいたところを中心に、サイズの決め方・制作方法・入稿までの流れをまとめます。実際に作ったZINEをZINE FESTに出展する回は、また別で記事にします。
今回のZINEのサイズと仕様
結論として、今回私が作ったZINEの仕様はこちらです。
・ページ数:(20P)
・カラー/モノクロ:(フルカラー)
※このへん、最初から完璧に決めなくて大丈夫です。私は制作開始時点ではページ数をほぼ意識しておらず、作っていくうちに最終的にこの形に落ち着きました。
ZINEとは
ZINE(ジン)は、個人や小さなチームが作る自主制作の冊子のこと。内容もジャンルも自由で、イラスト・漫画・エッセイ・写真など、形もいろいろあります。
私はこれまでグッズ制作やCD盤面などの制作経験はあったのですが、「自分の本」を作ったことがなく。気軽に作れる小冊子のイメージがあるZINEから始めてみるのがいいかも、と思ったのがきっかけです。
サイズやボリューム感はどう決めた?
最初に悩んだのがここ。サイズ、ページ数、価格って、作る前だと全然ピンとこない!
なので、まずはイベントを見に行って空気を掴むことにしてみました。BOOK CULTURE CLUBさんが主催するZINE FEST (以下、ZINEフェス)は全国で定期的に開催されています。入場料も500円と、イベントとしてはかなり良心的なお値段。

実際に10月に東京浅草で開催されたZINE FESTに行ってみて、サイズも内容もその自由さにめっちゃ驚く!
商業なみのクオリティとボリュームのZINE、紙を組み合わせやデザインにとことんこだわっているZINE、コピー用紙に印刷してホチキスで留めた簡易的なZINEなど、同じ冊子でも厚みも紙も見た目も本当にバラバラ。だからこそ、正解は一個じゃないんだな…と気が楽になりました。内容に関しては、旅行レポ・写真集・漫画など。こちらも多岐に渡っています。ニッチに尖っていたり、熱量が濃いものが多い印象でした。好きなものを好きなだけ語っていい空気。値段は大体500円〜1200円くらいのレンジの印象でした。
ZINEの他にステッカーやポストカードなどグッズを出している人もたくさんいました。体感ですが、育児漫画っぽいZINEはあんまり見かけなかったかも?…ということもあり、私も育児漫画ではなく「趣味に特化してみよう」と思い、ここ数年ハマっているセルフネイルについてのZINEを作ることに。ZINEのサイズはA5(A4の半分)が多いということもわかったので、A5で制作することもここで決めました!
動画では、大体どんな感じなのかわかるのもありがたいです↓
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早速ZINEフェスに申し込む
BOOK CULTURE CLUBさんのnoteの各イベントページから出展申請ができます。私が選んだのは「イベント告知協力プラン 5,200円(1名でのご出展)」。申し込み〜出展までの間に複数回告知を行うことで、告知なしのプランよりも安く出展できる仕組みでした。

また、申し込み情報などはスプレッドシートで管理されていて、「友人とテーブルを隣にする」などの相談も可能です。開催準備を出展者みんなで進める場面もあり、「みんなで作り上げる」側面があるのが素敵だなと思いました。
ProcreateとPhotoshopで制作していく!
「何を作るか」を決めたら、いきなり清書せずに、まずはラフと構成を先に作りました。あまりがっちりめに作るというよりは、ラフに手書き感を残したかったので制作ソフトはProcreateを選びました!
写真も入れたかったので、画像の加工・入稿データ作成に関してはPhotoshopを使いました。が、iphoneの切り抜いた画像をそのままプロクリエイトにもってくやり方でも全然大丈夫です◎
まずはProcreate用のページテンプレを作る

印刷するとなると、トンボなどのガイドが必要になりますよね。私は見開きでのイメージを大切にしたかったので、単ページではなく見開き(2P)の状態で書き進めたいと思っていました。
そこで、Procreateで使える透過PNGのガイドを作ってもらい、各キャンバスに貼り付けて制作していく方式にしました。
A5テンプレ透過ファイル
- A5単ページテンプレ
- A5見開きテンプレ
これを各キャンバスに貼り付けて制作していきました。
解像度は350dpi向き、キャンバスサイズは2126px*2976px (単ページ) 4181px*2976px (見開きページ) です!
よければ設定まるパクリしてくださ〜い!(※トンボの幅は、印刷後に「もう少し余裕を取ってもよかったかも」と思いました。)
ラフ・構成をざっくりつくる
- 表紙ラフ
- 見開きラフ1
- 見開きラフ2
- 裏表紙ラフ
もう本当ここは直感で!ベーシックに右から開くタイプのZINEにしました。ラフの段階で決めたのは、主にこのあたりです。
・ページの順番
・情報量
・写真と文字のバランス
テーマが「セルフネイルに興味がある人」なので、「そもそもジェルネイルって?」という導入から、できるだけ迷子にならない流れを意識しました。
素材を撮る

ZINEの素材を撮る
HOW TOページやおすすめネイル用品も入れたかったので、ネイルの写真など、実写の素材もたくさん使う予定でした。全部手書きイラストにしてしまうとものすごい時間もかかってしまうので…。切り抜きしやすいように、明るい時間にパシャパシャ撮り溜めておきました。
※ネット上の画像をそのまま使うのではなく、基本は自分で撮った写真を使うのが安全です。公式画像などを使う場合は、ルールや引用の扱いを確認したうえで。
描くのはProcreate、整えるのはPhotoshop
今回は、描くのはProcreate、整えるのはPhotoshop、という役割分担にしました。
ラフ段階では、写真をProcreateに取り込んで文字とイラストを配置 → その後PSDで書き出して、Photoshopで正式に画像入りで編集作業、という流れ。
イラストソフト上で拡大縮小を繰り返すと、気づかないうちに画像が荒くなってしまうことがあるので、印刷に回す前に整える意味でもこの工程はやってよかったです。
- 画像の切り抜き、白フチもフォトショで
- マスクと整列で位置を整える
画像の切り抜きってどうやるの?
私は最終的にPhotoshopでやりましたが、iPhoneの「長押しで被写体切り抜き」機能は本当に便利。多くの人が使っている気がします(Androidは詳しくなくてすみません…)。
ブラウザアプリでおすすめなのが remove.bg。画像をアップロードすると自動で認識して透過PNGを生成してくれて、必要なら消しゴムツールで微調整もできます。

けっこう綺麗に切り抜けちゃいます
ただ、大きめのサイズでの出力に関しては課金が必要なので、大きくバーン!と印刷したい方は注意です。
ページ数は4の倍数推奨。

あとはひたすら書き込んでいくだけ
そんなこんなでトータル2週間ほどで完成。入稿を考えるとページ数は「4の倍数が推奨」とと言われることが多いです。
理由はざっくり言うと、中綴じ冊子印刷は「紙1枚で4ページ作れる仕組み」だから。紙1枚(両面印刷)→それを半分に折る、で4ページ分になります。だから4の倍数じゃないと、最後に白紙ページが余ったり、調整が必要になって手間や料金が増えることがあります。(無線綴じだと4の倍数縛りは弱くなりますが、仕様や部数によっては中綴じより価格が上がりやすい印象です。)
足りないときは、あとがき・奥付(作者情報)・おまけページ・メモページなどを足して調整するのが定番。私は表紙・裏表紙込みで20ページに落ち着きました。
完成の前に:奥付を入れよう!
奥付(おくづけ)ってなに?なぜ必要?
奥付は、ZINEの巻末(最後のページ付近)に入れる「この本の基本情報まとめ」です。誰が作って、いつ発行したか、連絡先はどこか——を明記して、発行者の責任の所在をはっきりさせる役割があります。イベント後に「これ誰の本だっけ?」となっても辿れるし、増刷や次回頒布のときにも自分が助かります。
同人誌即売会(コミケなど)では、奥付の記載が求められることが多いです。イベントによってルールは異なるので、参加するイベントの案内を確認しつつ、基本は入れておくのが安心。
ちなみに私はこれを全く知らず、イベント玄人のこしいみほさんに教えてもらいました。本当に助かった…!
奥付に書く内容(これだけあれば安心)
最低限、よく求められるのはこの4つです。
本のタイトル
サークル名/著者名(ペンネームでもOK)
連絡先(メール、またはサイトURLなど)
発行日(初版日)
印刷会社名(書ける範囲で)
イベントによっては「メールアドレス必須」「SNSアカウントのみは不可」など条件があることがあるので、そこだけ確認しておきましょう〜。
私はうちのちゃっぴーに奥付の内容を作ってもらいました。この情報すらしっかり書けるか自信がないので…。笑
『ジェルネイル はじめました』
2026年1月 発行
著者:みやけ
発行:miyake works
連絡先:https://miyakeworks.com
印刷:株式会社グラフィック
これを、入稿データ作成の時に一番最後のページ(裏表紙手前)に差し込みました。
印刷所決定、テンプレ入手、入稿まで
印刷会社さんは「グラフィック」社さんのオンデマンド印刷にしました! 印刷所さんは本当にたくさんあって、強みも値段も異なります。私は用紙とか発色とか本当によくわからないので、とにかく大手で安心感のあるところを選びました。
入稿用のテンプレートに関しては、公式内だとイラレ対応のAIファイルしかなかったのですが、系列サイトの「コミグラ」さんというところで同人誌用のテンプレートがあったので、こちらからダウンロード。テンプレを使わずとも入稿はできるんですが、何より印刷事故が怖いので…郷に入っては郷に従う!
作成したデータを貼り付けていく
PSD出力したものをPCにairdropでガンガン送りつけ、テンプレに貼り付けていきます。
ページ数は中綴じ&右綴じ(右から左に読む)なので、見開き単位のファイルを作成。結果、合計10個の見開きデータになりました。
表紙と裏表紙だけ混乱しがちなので、ここは特に注意。

←表紙 →裏表紙
RGB入稿がありがたい。
RGBとかさ、CMYKとかさ、データ納品する時って色々あるじゃないですか。インターネットにあげる絵などはRGBが基本だけど、そのまま印刷しちゃうとくすんだり。私も未だによくわかっていません。
・RGB:画面で使う色(光の三原色)
・CMYK:印刷で使う色(インクの4色)
でも、基本的にデジタル絵描きだとやっぱりRGBで作画が多いんです。そっから自己流で印刷向きにCMYKでカラーを整えると、「なんか思ってたんと違う」になっちゃうの、あるあるなんですが…
このグラフィックさんでは、RGBのまま入稿ができます!入稿データを RGBのまま入稿すると、印刷所側で印刷用CMYKに変換してくれるので、初心者が自己流で変換するより、結果が安定しやすいと感じました。
私のZINE入稿データ情報まとめ
私はこんな設定で入稿しました。
・解像度:350dpi
・サイズ:A5サイズ
・ページ数:20ページ
・中綴じ冊子印刷 右綴じ
・フルカラー印刷
・RGB入稿
・表紙:マットコート135kg
・本文: マットコート110kg
紙に関してはとくにこだわりがないので、そこまで光沢のないマットコートにしました!

用紙にも色々あるんだなあ 引用:https://www.graphic.jp/paper/available/4
また、この入稿時は年末で、年末年始のお休み期間があったので何かトラブルがあって配送遅延があるのも怖く…。
最安値で8営業日でのお届けのところ、少し料金を上げて5営業日でのお届けプランを選択しました。(結果、余裕でイベントには間に合いました!)
ZINE、ついに到着〜〜!

綺麗に印刷されてた〜!
どど〜〜ん!きました!!
想像してたより早めに到着しました。課金しなくてもよかった。笑
印刷部数に加えて見本誌分なのか少し多めに届いたので、友達にプレゼントする用にもできてうれしかったです。
ZINEを作ってみて
今まで「自分の本」というものを作った経験がなかったので、たった20Pというボリュームでも、試行錯誤をしながら入稿までもっていくのが大変でした。
でも、自由でいいんだ!という気持ちだけを信じて作り上げたこの本は、ずっと楽しかったし、後にも先にも大切な一冊となりました。
色々と現物を手に持ってみて反省点はありましたが、何より完成できたこと、それをイベントで買っていただけたことは何よりも勝る経験になりました。
というわけで、BOOTHにあります。
こちらで制作した「ジェルネイルはじめました」の在庫がまだあるので、BOOTHにて販売しております!残りわずかですので、よかったらぜひ見てみてください。

ZINEはできた。次回、フェス出展への準備と当日レポ!
…はまた今度書きます。
つらつらと書きましたが、何かの参考になったら幸いです!









コメント
飾れるおしゃれZINEすてきすぎます!再販希望…またはnoteで購入希望します…🥹